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エンボス加工と活版印刷の名刺

2020.04.27

今回、わたし自身の名刺を久しぶりに新調しました。
サイズは以前と同じく、少しだけ変形で。
通常の名刺サイズが 91mm x 55mm に対して、80mm x 52mm で一回り小さい感じです。サイズを小さくしていることに、理由は幾つかあります。
 
《サイズを小さくした理由その1》
まず情報量が少ない。笑
以前の名刺までは住所も記載していたのですが、今や請求書も基本はオンラインで送り合うし、必要なデータも郵送で送ることなんてほとんどない。
そもそも住所が必要な場面ってもうそんなに無いかも?と思い、今回から省略しちゃいました。
 
以前は色々肩書きも書いていたのですが、結局何屋なのかよく分からなくなっちゃうし、肩書きは色々あるけどシンプルな方が最初は認識してもらい易いな。と言うところに落ち着いて、「Web creator」とだけにしました。
これはきっと他の人にも同様のことが言えそうで、僕のように生業を複数持っていたりすると、つい色々書きたくなっちゃうと思うのだけれど、結局お付き合いがまだ浅い方にとっては逆に印象が薄くなってしまうので、まずは「●●の雪丸さん!」とこちらからシンプルに発信した方が、結果的にちゃんと認識してもらえるように思います。

《サイズを小さくした理由その2》
通常の名刺サイズ=カードサイズと同等になるのですが、カードケースや財布などに名刺を忍ばせておく際には名刺を1枚ではなく2枚〜3枚くらいは忍ばせておきたいもの。
今回も活版印刷にて印刷をお願いしたのですが、活版印刷でしっかりと凹凸を出そうと思うとどうしても紙に厚みが必要となってきます。
紙のコースターと同素材で作ることも多く、そうすると1枚でも結構な厚みになってしまい、2枚重ねただけでもクレジットカード並の厚さになることもざらにあります。
そうなってくると、通常のカードサイズで作ってしまうと収納する際に横幅がキツキツになってしまうので、それを考慮して少し小さめに作ってあげると幾分か取り出しがし易くなります。
また、わたしの場合は名刺の角が潰れるのが嫌なので、収納する際に角も隠れるようすっぽり収まるように。と言う理由もあります。
 
今回わたしがチョイスした紙は「気包紙Uディープラフ(255kg)」と言う用紙で、コースター素材よりは厚みは薄いものの、ほどよく厚みがあり少し素材感のある紙です。(本当は羊毛紙と言う、毛が混じったようなより質感のある紙がよかったのですが、廃番となってしまっていた・・・)

今回は活版印刷に加えて、ロゴ部分にエンボス加工も施しました。
極力色も省きたいし、そんなにデカデカと主張もしたくないし….。と色々考えた結果、色塗りなしのエンボス加工。
遠目で見ると、左に加工したエンボスのロゴは見えなくて、近くでよく見ると、触ってみると認識できる感じ。

エンボス加工は加工用の版が別途必要になり、加工サイズによって料金も変わってくるので見積が必要となってきます。
今回は控えめな使い方をしましたが、シーンによってはゴールドやシルバーの用紙にエンボス加工を施すと、打って変わってかなりゴージャスな印象になるかと思います。

エンボス加工した裏面はこのような感じになります。
また、エンボス加工が浮き出させて加工するのに対して、デボス加工と言って逆に凹ませて加工する方法もあります。
デザインはシンプルにしたいけれど、印象深く品のあるものにしたい。と言う方は是非、エンボス加工や活版印刷を試してみてはいかがでしょうか?
きっとずっと触っていたくなる、特別な名刺が出来上がると思います。

今やLINEなどで簡単に連絡先が交換できたり、全てがオンラインで完結してしまったり、実際に会う機会さえも少なくなってきていますが、だからこそ大事にしたい縁の出会いの始まりには、熟考し丁寧に作った想いやこだわりの詰まった名刺を作る価値があるのだとわたしは思いますし、電子化が進めば進むほど現物としての「紙」の存在は、今後より貴重で高価なものとなり、「なぜわざわざ今紙なのか?」と言う疑問と、先に述べたような理由が生まれてくるのだと考えています。

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